2011年6月21日火曜日

39.皆さんご無沙汰しました、インド哲学の研究に没入してました。

39.皆さんご無沙汰しました。インド哲学の研究に没入してました。研究対象と発表方法が明確になったので報告します。
 マハーバータラ・プロジェクト

序 説:
マハーバーラタとは、“大インド”を意味するサンスクリット語で、古代インドの神話的叙事詩であり、宗教的、哲学的側面を持つ。ヒンドゥー教の聖典の内で、重視されてきたもの一つである。
物語は、古代王家の同族間の戦争を主題とし、それに様々な伝承やヒンドゥー教の説話、詩などが付け加えられたものである。作者は作中人物の一人でもある、ヴィヤーサの作とみなされているが、実際の作者は不明である。原本はサンスクリット語で書かれており、「マハーバータラ」のうち「バガヴァド・ギータ」は宗教上特に重要視され、著名な部分である。
この物語とその語り手について
賢者ヴィヤーサは、この物語を通じて正しさに適った生き方、即ちダルマに適った生き方を人々に伝えたいと考え、また人間が自分に、あるいは他人に苦しみをもたらす過程を、理解してもらいたいと考えた。
さらに物事の上辺だけを見るのでなく、内なる意義にも目を向けてほしいと考えた。賢者ヴィヤーサは、生涯のほとんどを、森の奥で過ごしたという。伝承では物語を文書として編纂するために、象の頭を持ち、困難を乗り越える力を持つというヒンドゥー教の神ガーネシャに筆記を頼んだといわれている。
この種の神話、叙事詩等は元来口頭伝承により伝えられてきたもので、物語を文章として記録に残す為に、サンスクリット語の書けるバラモン階級の祭官に筆記を依頼したのであろうと思われる。
私が参考にした本の一つで(英文からの日本語訳)訳者が後書きに、書いている。
“なんと壮大な物語でしょう。美しく、激しく、切なく、気高い。そしてとてもおもしろい。
骨肉相食む戦いを描きながら、文のはざまから妙なる調べが聞こえてきます。
生きることの根源に触れるような、宇宙の営みと響きあうような、深い、深い調べ―― 。ガンジスの流れのような雄大で豊穣なこの物語の奥深い寓意や精神性をすくい取り、古典の薫り高さを残しつつ、生き生きと躍動感あふれる作品になっている“と。
私は、この物語を論文でなく、本ではなく、映像にしインターネット上に発表する困難な試みを始めることにした。今まで “仏教伝来の旅路”Web Site 及びYouTube上で発表してきたが、今回のプロジェクトはより困難が予想される。成し遂げられるか否かは今の時点では不明ではあるが、逡巡する気持ちを振り払い、初めの一歩を踏み出すことにした。
                                                  2011/06/21 Prof. Kubo
                                                                       

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